生活発表会、頑張ったよ!~取り組みを通して、育つ力とは~

2020.02.23 12:57:03

山直北幼稚園では幼稚園生活の集大成とした

“生活発表会”を行いました。

年少児25名は教師と一緒に劇遊び、

年中児は2グループに分かれて劇遊び、

年長児は3つのグループに分かれ、

それぞれ紙芝居・劇・ペープサートを行いました。

3歳児・4歳児については、1・2学期の園児の姿を通して、

“遊びへの興味や傾向”を教師が見極め、

子どもたちが楽しみながら意欲的に取り組めるよう、

1月中旬から活動を進めました。

3歳児は絵本のお話をもとに「ピーマンマンとかぜひきマン」の

劇遊びを楽しみました。

子どもたちのつぶやきや動きを取り入れるとともに、

ヒーローごっこが大好きな子どもたちは“ビーム”のポーズを考えたり、

“ビーム”に打たれ、上手に倒れるフリをしたりするなどの

やりとりも楽しみました。

教師や友達と一緒に表現する楽しさを十分に味わう中で

自分の考えを教師や友達に伝えようとする姿も

見られるようになりました。

4歳児は、なわとびを綱引きに見立てて遊んでいた

子どもたちの姿から“おおきなかぶ”を、

サンタさんにもらった“こま”を使って、

友達とどちらが長くまわるかを競い合う姿が見られたことから

“ももたろう”の絵本を読み聞かせしました。

日頃、活動している自分たちの姿と重なったことから、

子どもたちは劇遊びを存分に楽しむようになり、

一人一人が保護者の方にどちらの劇を見てほしいかを考えて選び、

2グループに分かれての活動が始まりました。

縄からみんなで作ったかぶへと持ち替えての『おおきなかぶ』劇遊びでは、

「どのようなセリフを言うと楽しいか?」

「どんな登場の仕方をしたいか?」など、子どもたちの思いを大切にしました。

“うんとこしょ どっこいしょ”の掛け声も張りきっていましたよ。

『ももたろう』では、鬼との対決の場面で、こままわしや輪くぐりなどの

日頃の遊びを活かしながらお話を進めることで、

子どもたちも意欲的に活動する姿が見られました。

元気いっぱい力を合わせて、鬼が島に向かう姿は頼もしくも感じました。

 

 


 5歳児は、幼稚園生活や発表会の経験をもとに、

「紙芝居」「劇」「ペープサート」の3つの候補が挙がり、

話し合いを進めていきました。

子どもたちが選んだ絵本や物語を題材にしながら、

セリフを話し合って決めたり、話を創作したり・・・

小道具、大道具なども子どもたちが作る“幼児主体”の取り組みです。


紙芝居のグループは、絵を描くのが大好き。

2学期末に幼稚園委員さんがしてくださったペープサートから、

刺激を受けた子が多かったようです。

絵本「十二支のはじまり」をもとに紙芝居を作りました。

絵本は題材にしていても、実際のお話には、

描かれていない部分を想像したり、紙芝居をスクリーンに映し出して、

紙芝居の物語と並行して実際に役割分担しながら演じたり。

「ここは、“Lemon”の曲、流したらいいんちゃう?」と

場面からイメージする曲を教師に伝えたり、

体調不良でお休みした友達を気遣い、

友達の分も演じたりする姿も見られました。

 

劇遊びのグループは、運動会以降、遊びや活動に度々、

登場していた“ドラえもん”をテーマに劇遊びを進めました。

お話作りでは友達と「Googleに聞いてみるのは、どう?」

「タピオカミルクティー、飲みに行こう!」など、

子どもたちならではのアイディアを出し合ったり、

秘密道具作りでは、ドラえもんの世界を子どもそれぞれがイメージし、

再現すべく、協力して作ったり。

『どらえもんとみんなでワンチーム大作戦!』という

劇のタイトルにふさわしく、友達の頑張る姿を認め合いながら、

練習を進め合う姿も見られました。

 

ペープサートのグループは、『アラジンと魔法のランプ』を題材に、

お話作りをする時から活発に意見を出し合っていました。

子どもたちに人気のテレビ番組「チコちゃんに叱られる」の

“チコちゃん”やアニメ「おしり探偵」も登場するのが、

子どもたちの発想の良いところ。

意見がたくさん出る分、話をまとめていく段階で困ったこともありましたが、

時には譲りながら、折り合いをつけ、練習を進めていきました。

緊張している友達にセリフをそっと教える姿も見られ、

心情

面も大きく成長しながら劇遊びを進めていきました。

これらの取り組みを通して、友達と一緒に活動することの楽しさ、

友達に助け、助けられることで優しさや感謝、

自分の思いを伝え、相手の思いに耳を傾けることの大切さ、

時には自分の思い通りに進まないことからの葛藤、

協力して活動を成し遂げることの素晴らしさや心地よさを

感じることができたのではないかと思います。

子ども一人一人の発達段階は様々ですが、

主体性を大切にすることこそが、

将来、大きく花、開くことと思います。

今後も、幼児主体の教育活動を大切にしていきたいと考えています。